上古への情熱

徒然なるままに上古に想いを馳せて書きつくる備忘録

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

継体持統⑦:漢王の妹、大俣王

淡海三船が「皇極」と名をつけた天皇。まさに皇を極めた天皇であるが、出自が謎めいている。 皇極天皇の父方の系譜 日本書紀によると皇極天皇の父は茅渟王であり祖父は押坂彦人大兄皇子となっている。茅渟王の母に関する記載はない。 古事記では押坂彦人太子…

継体持統⑥:押坂彦人大兄皇子の微妙な立ち位置

敏達天皇の正嫡である押坂彦人大兄皇子。系図を眺めると政治的立ち位置が見えてくる。 太子彦人皇子 日本書紀には丁未の乱の直前に押坂彦人大兄皇子の記事が出てくる。 587年4月2日に用明天皇が天然痘に罹患し死の床についたことで紛争が勃発。「群臣が大連…

継体持統⑤:聖徳太子が開いた道

用明天皇と聖徳太子の違いは何か?聖徳太子はなぜ『用明天皇のような天皇』の扱いをされなかったのか? 用明天皇第一皇子田目皇子 聖徳太子=厩戸皇子は用明天皇の第一皇子ではない。第一皇子は蘇我石寸名の子で田目皇子である。 この田目皇子は、父の皇后で…